テレビ、その後に
パート2
〜青春時代編〜

 誰かに慰めてもらいたい・・・その一心でみなづきハウスがある南砂町へ。
 下町バリバリなのでもしかしたら魚屋のおっちゃんから、
 「おう!テレビ観たよ!一匹持っていきな!」って金目鯛か何かを頂くかもしれない。
 そうじゃなくても近所には野菜や魚をやったりもらったりするくらい仲が良いオバサマ達がいる。
 そのオバサマの1人に出くわしたので何食わぬ顔で立ち話をするも、全然TVの話が出ない。
 ガマンできなくなってついに自分から告白!
 「あら、その時間は犬ちゃんの散歩に出てたわ」 ・・・後にしろ、後に。
 そうだ!渋谷だ!センター街だ!自分から「センター=ど真ん中」って名乗ってるくらいだし。
 最近よく行くラーメン屋へ。店員普通どおり。
 「それは単に渋谷へ昼ごはんを食べに行っただけじゃないの」という疑問は禁物だ。
 帰り際、またしてもTV撮影軍団が何か取材をしている。もしかしてTVに映るって珍しくないの!?
 もうNHK、フジテレビに出たら全放送局を制覇するか!とカメラに入ろうとしたら
 なんか肌が真っ黒で髪が白くて変な化粧をしている男の子たちがたくさんいたので
 怖くなってやめた。
 うづきハウスがある東松原へ。
 このときには検証云々なんて頭の片隅にもなく、「早いとこ掃除をしなくちゃ」と焦っていた。
 暮れ行く夕日が心寂しい。
 それでもハウスに誰かいてくれればTV出演の自慢話のひとつでもできるのだが
 こういうときに限って誰もいない。
 修行僧のように何も考えずただ黙々とハウスの掃除をする。
 巣鴨に行ったのがはるか昔に思えてきた・・・。
 夜、二子新地さつきハウスへ。
 犯人は必ず事件現場に戻るというが、俺ももう一度足元を見直そう。
 撮影現場であるさつきハウスへ戻って反省しよう(何を!?)。
 が、ここで勝利の女神は俺に微笑んだ。
 ハウス隣の商店のオネエサンが自販機でタバコを詰めていたのだけど通り過ぎる時に
 「TV見たよ!映ってたねぇ」
 ・・・おかしいね・・・。ほんとならここで大喜びしてもいいのに、涙が止まらないよ・・・。
 結局、これだけ一日にいろんなところを歩き周って「TV見たよ」って言われたのは
 さつきハウス隣のたった一人だけだった。それも事前に「見てね」って頼んだからである。
 頼んでも見てくれなかった人もいた。ハウス住人からは「今日だったの?」とも言われた。
 うちの親なんて俺が映ってることにすら気付いていなかった。
 それならこの企画は何だったのか。マスメディアの有り方に対する検証はできたのか。
 そんなことはもうどうでもいいのかも知れない。
 ここまで辛抱して読んでくれた人に俺が言える唯一つのこと、それは・・・「やっちまった!」
  ※(写真)住人相手に撮影当時の状況を再現する俺。虎だっ!お前は虎になるんだっ!

この企画の意図するところ?それはひとりひとりの胸の中にあるんだよ・・・
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